
ダブルコートの長毛犬は、ふわふわの下毛(アンダーコート)が季節ごとに大量に抜け替わります。全身を短く刈るのではなく、抜け毛をしっかり取り除くことと、汚れやすい部分を整えることがお手入れの基本です。
※ご家庭でのお手入れの目安です。皮膚トラブル・強い毛玉・嫌がり方が強い場合は、無理をせずトリミングサロンや動物病院にご相談ください
※画像は一部AIを使用して作成していますので、あくまでイメージとして参考にしてください
対象
・種別:犬
・毛のタイプ:ダブルコート・長毛
・主な犬種:ポメラニアン、ゴールデンレトリバー、シェットランドシープドッグ、ロングコートチワワ、ロングコートミニチュアダックスフンド
・ライフステージ:子犬/成犬/シニア
・やること:部分カット(足裏・お尻・耳)、換毛期のブラッシング
使うアイテム
・トリムドライ(本体)
・グルーミングブラシ
・ドライヤーヘッド
・電動バリカン+コーム(3/6/9/12mm)(3mm)
・クリーンノズル
・肉球アタッチメント
手順
各工程に「子犬・成犬・シニア」それぞれの注意点をまとめています。
0. 慣らし

いきなりお手入れを始めず、トリムドライの電源を入れて音を聞かせるところから始めます。吸引・送風は一番弱い段階にし、少し離れた場所でおやつをあげながら「この音がすると良いことがある」と覚えてもらいます。
- 【子犬】お手入れの一番の目的は「慣れること」。1回3〜5分で切り上げ、音→ブラシを体に当てる→送風を手に当てて見せる、と数日かけて段階を進めます。
- 【成犬】久しぶりのお手入れや初めて使う道具のときは、電源を入れて音を聞かせてから始めます。嫌がるサインが出たら一度休憩しましょう。
- 【シニア】耳が遠くなって音に驚かないこともある一方、目が見えにくい子は急に触られると驚きます。声をかけ、体に手を添えてから始めます。
1. ブラッシング(抜け毛取り)

グルーミングブラシで毛の流れに沿ってとかし、抜けた下毛を吸い取ります。お尻→背中→首の順に、毛を少しずつかき分けて根元からとかすのがコツ。換毛期は驚くほど毛が取れます。
- 【子犬】子犬から成犬の毛に生え変わる時期(生後4〜10ヶ月ごろ)は毛が抜けやすく絡みやすいので、短時間のブラッシングを毎日続けます。
- 【成犬】換毛期(春・秋)は毎日、それ以外は2〜3日に1回が目安。耳の後ろ・わき・パンツ部分(お尻の飾り毛)は毛玉になりやすい場所です。
- 【シニア】毛づやが落ち、毛玉もできやすくなります。皮膚が薄くなっているので吸引は弱めにし、1回の時間を短くして回数で補います。
2. シャンプー

ぬるま湯(36〜38℃くらい)で全身をしっかり濡らし、犬用シャンプーで洗います。すすぎ残しはかゆみの原因になるので、洗う時間の倍くらいを目安にすすぎます。
- 【子犬】ワクチンプログラムが終わるまでは全身シャンプーは控え、汚れた部分は蒸しタオルで拭く程度に。シャンプーOKになってからも短時間で済ませます。
- 【成犬】汚れやにおいが気になってきたらが目安です。洗いすぎは皮脂を取りすぎてしまうので注意。
- 【シニア】体力を使う工程なので、体調の良い日に。足腰が弱い子は滑り止めマットを敷き、シャンプーとカットを別の日に分けるのもおすすめです。
3. ドライ

タオルでしっかり水気を取ったあと、トリムドライにドライヤーヘッドをつけて乾かします。体から20〜30cm離し、毛をかき分けて根元から乾かすのがコツです。生乾きは皮膚トラブルやにおいの原因になります。
- 【子犬】風量は一番弱い段階から。顔に風を当てないようにし、体が冷えないよう手早く乾かします。
- 【成犬】風量は毛量に合わせて調整します。わき・内股・耳の後ろ・しっぽの付け根は乾きにくいので最後に再チェック。下毛が密集しているので、根元まで乾いているか手で触って確認しましょう。乾かしながらブラッシングすると抜け毛も一緒に取れます。
- 【シニア】体温調節が苦手になっているので、温風を同じ場所に当て続けないよう注意。立っているのがつらい子は、タオルの上で伏せたままでもOKです。
4. お尻まわり・お腹まわりの部分カット

電動バリカンをクリーンノズルにつけ、3mmのコーム(3/6/9/12mm)で肛門まわり・お腹(陰部まわり)だけを短く整えます。排泄物がつきにくくなり、清潔を保てます。
- 【子犬】しっぽを軽く持ち上げ、肛門まわりを中心に小さな範囲だけ。子犬のうちはバリカンの音と振動に慣れることを優先します。
- 【成犬】肛門の周囲と陰部まわりは皮膚がとても薄いので、刃を寝かせてそっと当てます。バリカンの刃の熱にも注意。
- 【シニア】排泄で汚れやすくなるので、少し広めに整えておくとお手入れが楽に。立っているのがつらい子は横向きに寝かせた状態で行います。
5. 耳・足まわりの整え
耳の飾り毛や足先が伸びすぎたら、伸びた分だけ整えます。ダブルコートは全身を短く刈ると毛が生えそろわなくなることがあるため、刈るのは汚れやすい部分・伸びすぎた部分だけにします。
- 【子犬】子犬の飾り毛はまだ生えそろっていないので、基本はカットせずブラッシングだけでOK。
- 【成犬】足先は丸く整えると汚れがつきにくくなります。耳の飾り毛は耳の縁(皮膚)を指でガードしながら整えます。
- 【シニア】毛が生えるスピードが遅くなるので、整えるのは最小限に。
6. 足裏・肉球まわり

肉球アタッチメントで肉球の間からはみ出した毛をカットします。足裏の毛が伸びるとフローリングで滑りやすくなるので、肉球と同じ高さを目安に整えます。
- 【子犬】足先は触られるのを嫌がりやすい場所。まずは足を持つ練習から始め、1日1本の足だけでもOKです。
- 【成犬】肉球と肉球の間は皮膚が柔らかいので、アタッチメントを押し付けず軽く当てるようにします。
- 【シニア】足腰が弱ってくると滑りやすさがケガにつながるので、足裏ケアは特に大切。足を高く持ち上げず、低い位置で行います。
7. 仕上げ・お掃除

最後にグルーミングブラシで全体をとかして整え、クリーンノズルで床や服についた毛を吸い取って終了。ダストボックスは外して毛を捨て、水洗いできます。
- 【子犬】終わったらたくさん褒めて、おやつで「楽しかった」で終わらせるのが次回につながります。
- 【成犬】仕上げのブラッシングで、カットの左右差や切り残しがないかチェックします。
- 【シニア】最後に、皮膚に赤み・傷・しこりがないか全身をさわって確認。いつもと違うところがあれば動物病院へ。